アートマネジメントとは


今、音楽や美術、演劇、ダンス、メディアアートなど様々な芸術の世界で”アートマネジメント”という言葉が脚光を浴び始めています。

 

アートマネジメントとは、簡単に言えば芸術を社会と結び普及させること、それによって地域の文化を向上させ、人々の心豊で創造的な活動を活性化しようとすることです。アートマネジメントとは、そうした概念や活動を指します。
アートマネジメントのこうした理念や活動を担う人々は、主にアート(芸術)をマネジメント(経営、運営)することで芸術文化の発展に貢献しています。

 

具体的にはどんなこと?

 

経営や運営と聞くと、効率的で合理的な方法で芸術を扱う商業的なイメージを抱くかもしれません。しかし、アートマネジメントはこうしたものと直接結びつく概念や活動ではありません。

 

アートマネジメントの扱う範囲は広く、ホールや美術館など文化施設の運営、オーケストラ、劇団、文化事業団、企業のメセナ活動から、市民の芸術文化団体やNPOの運営、芸術家の地域参加(アウトリーチ)、国の文化政策に至るまで、芸術文化にまつわる様々な領域に及びます。従って、アートマネジメントとは芸術文化全般に関わる公共性の高い概念や活動であると言えます。

 

こうしたアートマネジメントの専門家は、芸術そのものに精通する他、マーケティング、アカウンティング、プロモーション、文化関連法規、企画・制作立案など、芸術の運営に必要な様々なことを熟知し、時には作品の創作や表現に直接関わりながら、多様な専門領域で活動しています。

 

欧米では既にこうしたアートマネジメントの概念や活動が普及し、芸術文化団体において、この分野の専門家が多く従事しています。一方、日本ではこうした分野の専門家の人口はまだ少なく、この概念そのものも広く普及されるに至っていません。

 

なぜ関心が高まっているの?

 

このアートマネジメントが日本でも脚光を浴び始めた背景の1つに、長引く経済不況が上げ られます。税金で支える芸術文化団体や文化施設の健全経営、文化の担い手としてその能力を最大限発揮するためには、芸術にもマネジメントにも精通する専門家が必要だからです。
また、日本各地における地域の芸術文化活動を見直し、魅力ある都市づくり、街づくりを可能にし、さらに、それを支える芸術家やマネージャーの人材育成という観点からもアートマネジメントの必要性が高まっています。

豊かな国や地域づくりに必要な人々の創造力。その原動力となるはずの芸術文化活動や教育は、時として経済優先の名のもとに脇に置かれがちです。しかし、人々の豊かな創造力なくして経済の発展などあり得ません。私達、芸術文化団体は芸術のもつ創造性を社会に開き、文化の発展に貢献することで、芸術の素晴らしさをもっと人々にPRする必要があります。そして、そのためにはこうした専門的なスキルを持った人々を育成することが必要であると考えています。